転機であり、躍進の一年の最後に
開幕時からレギュラーとして1シーズンを戦い抜いた大島僚太にとって、2014年は転機であり躍進の年だった。中でも最も印象的だったのは、U-21日本代表の主将を任された9月のアジア大会だろう。彼自身、明言はしなかったものの、川崎Fとは異なる志向を持つ代表のサッカーに苦心していた様子が見て取れた。その中でも、求められたタスクをこなしていた。しかし、準々決勝の韓国戦では敗退につながるPKを献上し、試合後には人目をはばかることなく涙を流した。「あの大会を通じて、もっとうまくならなきゃいけないと思ったし、球際の部分で強くならないといけないと感じた」。大会後に大島はこう語っていたが、そのためのステップアップとしてA代表入りを狙うという旨の発言は出てこなかった。
あくまでも、自身の技術を向上させるために川崎Fで死力を尽くすこと。そう言い続ける彼の口からは…