ブラジルW杯での惨敗から協会が次の指揮官に求めたのは、厳しい状況下に対応していく力をチームに植え付けることだった。ハビエル・アギーレは主にメキシコ代表とスペインのクラブで結果を出したが、多くの場合は火中の栗を拾うような形でチームを率い、そこからチームを引き上げた。日本が世界と戦う上での勝負強さを身に付ける意味で、確かに適任だった。
“コンプロミッソ(責務)”を掲げて、スタイルにこだわるよりも試合に勝利するサッカーを実現していくことを約束したアギーレだったが、アジア杯前にあった6試合のうち、4試合は[4-3-3]というベースのシステムと基本的な狙いを選手に伝え、あとは強化というより選手の見極めに使った。状況判断や…