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再起を図り移籍を志願。容認した親心
「淳吾、いつマリノスに来るんだ?」
嘉悦朗前社長は顔を合わせるたびに、本気とも冗談ともとれる発言で藤本淳吾を口説いていた。当時、名古屋に所属していた藤本は、それをのらりくらりかわし続けた。清水から名古屋に完全移籍した10年オフは横浜FMも藤本獲得に乗り出した。しかし、競合した名古屋に敗れた。冒頭の台詞は、それでも獲得をあきらめていないという姿勢の表れであった。
その思いは3年後に結実する。名古屋との契約が切れた13年オフ、再びラブコールを送って横浜FM加入へと至った。「嘉悦さんはいつも自分のことを気にかけてくれていた。この人を優勝させたいと思った」(藤本)
ジュニアユース以来となる…